2022年は、沖縄県が本土に復帰して50年となる節目の年でした。
2回の世界大戦を経験してからも、様々な地域で争いは起こり、2022年2月に勃発したロシア軍によるウクライナ侵攻は、現在進行形で続いています。
またコロナ禍では排外主義や不寛容といった分断が、日常生活のなかでより顕在化してみえたこともありました。
このような状況が広がる現在を、本誌では広く「“争い”の時代」と捉え、今を生きるアーティストや文化人の言葉や取り組みを、複数の視点から取材しました。
演劇や美術作品は、私たちに今、何を問いかけているでしょうか。
スポーツにも、あらためて学ぶことがあるかもしれません。
神奈川県内にも多く残る史跡は、現代にどのように引き継がれているか。
また、地球の生態系のなかで、人間と動植物はどのように関わりあってきたでしょうか―。
当財団の主催プログラムを、対談やインタビューとともに取り上げた「WORKS」、県内のアートプロジェクトと、動物園を取材した「SIGHT」、そして「INTERVIEW」や「COLUMN」を通して、芸術、歴史、スポーツ、生態系などのテーマを編んだ1冊になりました。
読者の皆さまにひもといていただき、「“争い”の時代と表現」について対話が始まるきっかけとなることを願っています。